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志GOTO人シリーズ
1997年、新潟県と十日町市の2つの自治体と、東京電力や鹿島建設をはじめとする民間企業22社(団体)が出資する第三セクターとして誕生した。当初は法人会員の保養所的な利用が、売上の約7割を占めていた。しかし、2011年に起こった東日本大震災の影響で、法人会員の利用が激減。2014年には、ホテルの稼働率は43%、利用者数は6万8,000人、売上高は19億円まで落ち込んでいた。
2014年、ベルナティオの経営を立て直すために、数々のホテル経営の経験と実績を持つ佐野智之氏が総支配人に就任した。佐野氏は、当時のベルナティオの課題は、縦割り意識の強さ、部門間の連携の弱さ、お客様視点のサービスが不足していることだと考えた。佐野氏は保養所から真のリゾートホテルへと脱皮するために、社員の意識改革に取り組んだ。つまり“人の力”による組織変革を実行していったのだ。縦割りの組織を変え、人材育成に力を入れた。そして、スタッフの心を一つにするために経営理念・ビジョンの浸透にも力を注いだ。さらに現場主体の改善活動なども行っていった。その結果、わずか3年で客室稼働率は77%、売上は29億円へと、V字回復を果たすことができた。予約サイトの口コミ評価も4.6~4.7点を維持する人気ホテルへと生まれ変わることができた。また、スタッフの離職率は4.2%と業界平均を大きく下回る。佐野氏が行ったのは“施設で選ばれるホテル”から“人で選ばれるホテル”への変革だった。
新潟県十日町市の当間高原にあるリゾートホテル「ベルナティオ」。駅から車で40分という不便な立地にありながら、高い稼働率とリピート率を誇り、多くのお客様に選ばれ続けている。ベルナティオが最も大切にしているのは、豪華な設備ではなく「人」である。“スタッフに会いに来るホテル”を目指し、お客様一人ひとりに心のこもった“おもてなし”を提供している。スタッフは、お客様は単なる“お客様”ではなく、家族や仲間のような存在でありたいと考えている。 何気ない会話の中からお客様の思いをくみ取り“特別なおもてなし”をして差し上げる。その積み重ねが感動を生み、深い信頼関係をつくりあげている。こうした心のこもったおもてなしの実現を支えているのが、10の行動指針が示された「あてまビジョン」だ。その中に「すべてを我がコトとして捉える」という言葉がある。フロントやレストランだけでなく、施設管理やゴルフコース管理などのバックヤードスタッフまで、全員で「お客様のために何ができるか」を考え行動している。誕生日や結婚記念日がわかれば、レストランでサプライズするのはもちろん、敷地内の芝生の管理をしているスタッフは、芝生にお客様への感謝のメッセージを描いた。また、お客様が忘れ物された時には、プレゼントのように丁寧に梱包をして送り返す。ホテルの至るところで、特別な思い出をつくるためにスタッフが奮闘している。ひと手間を惜しまず、お客様のことを思って行動するからこそ、お客様の心に残る体験となり、「また来たい」「またこのスタッフに会いたい」という気持ちが生まれる。なぜ、ベルナティオを愛するお客様が増え続けているのか、どんな感動体験が生み出されているのか、スタッフはどんな想いでそれを実行しているのか、ベルナティオの感動サービスの本質に迫る。
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